細い選手のあだ名が「ガリクソン」などの「野球部あるある」

野球部あるある
『野球部あるある』
菊地選手(『野球小僧』編集部)
白夜書房
972円(税込)
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 3月2日開幕のワールド・ベースボール・クラシックに出場する侍ジャパンのメンバー28人が、20日決まりました。負傷の村田修一選手や浅尾拓也選手らが外れましたが、いま構成できうる最高の選手が選ばれたと言えるでしょう。男性なら一度はプレイしたことのある国民的スポーツの代表選手です。ぜひV3を目指して頑張ってほしいものです。

 「親に背番号を縫い付けてもらうが、貼る位置が下過ぎる」

 まさか、侍ジャパンの選手らがこんなことで悩みはしません。こういった地味な悩みに頭を抱えているのは、若き学生野球部員たちです。背番号が低いままバッターボックスに立てば、相手側から「背番号の位置が低い奴だ」「チャンスだ!チャンスだ!」と野次られる。そんな苦い経験はありませんか?

 書籍『野球部あるある』には、妙に納得してしまう"野球部あるある"が数多く収録されています。

 例えば、「代打で出たのに凡ゴロに終わった場合、せめてアピールとしてヘッドスライディングする」。このあるあるは、多くの部員を抱える野球部に見られると著者の菊池選手はいいます。背景にあるのは「ベンチ入りできない恐怖」。激しいレギュラー争いのなかで訪れたせっかくのチャンス、打てないのみならず諦めてゆっくり走っていると、代打のチャンスさえも奪われてしまいます。

 他にも、「卒業したてのOBが、応援スタンドで調子に乗ってはしゃいで現役部員にウザがられる」。夏の大会には、引退して1年経った先輩が訪れます。現役生と一緒に声を合わせて応援してくれると良いのですが、そうはいきません。厳しい現役時代の反動からか、妙なテンションではしゃぎだす先輩......。それを冷ややかな目で見ている後輩......。この光景を「夏の風物詩」と菊池選手は表現しています。

 また、「引退後、監督が急に優しくなる」といった驚きの変化にとまどったことはありませんか? 引退後に校内ですれ違うと、「たまには練習に顔出せよ」と声をかけられ、現役時代との温度差についていけないのです。他にもまだまだ......。

■勝負所でベンチから「落ち着け!落ち着け!」と声を出している選手が一番落ち着きがない
■サッカーをやると、野球をやっている時以上の輝きを放つ選手がいる
■野球部を引退してからギターを買う
■細い選手のあだ名が「ガリクソン」
■ドラフト会議当日の「やべぇ、ドキドキしてきた!」「お前なんか指名されねぇよ!」というやりとり

 野球部ではなくても、どこか納得してしまうような"野球部あるある"。純粋に白球を追いかけていた時代があったからこそ、振り返った時に笑いも大きくなるのでしょう。

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