「日本人女性が海外でモテる」は本当か?
- 『世界婚活 (ideaink 〈アイデアインク〉)』
- 中村 綾花
- 朝日出版社
- 1,015円(税込)
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ここ数年の間で、海外留学者数が減少していると言われていますが、東日本大震災以降、福島大学では海外留学をする学生が増えているそうです。「福島の現状を世界に伝える」という目的意識を持った学生が多く、彼らは原発問題を考えるためのきっかけとなるべく、世界に踏み出そうとしています。
海外へ長期滞在するという大きな決心は、彼らのように何かを成し遂げたいと志すからこそできるのかもしれません。ですが、なかには一風変わった理由で海外へ行った女性がいるのです。その理由とは、なんと「婚活」のため!
ラブジャーナリストの中村綾花さんは世間の「婚活ブーム」に乗った結果、自分はまったくモテないと行き詰まり、「日本に相手がいなければ、世界で探せばいい」という逆転の発想のもと、結婚相手を求めて2010年に日本を飛び出しました。
そしてそれは世界各国の恋愛・結婚をテーマに1人で世界を巡る「世界婚活」プロジェクトとなり、そこでしたいくつかの恋愛や出会った人々のことを書籍『世界婚活』にまとめています。
「孤独の苦痛から抜け出したい、そして幸せになりたい」という目的で海外へ渡った彼女ですが、本書ではイギリスで出会ったイギリス人夫をもつ日本人女性に言われたことが印象的だったと語っています。
「『結婚すれば幸せになれる』じゃなくて、『自分が何をするのが幸せか?』ってことが分かれば楽になると思うな。まずは自分が幸せじゃないと相手も幸せにできないしね」
「結婚すれば幸せになれる」と信じていた中村さんは、この言葉を聞いて自身の幸せについて考えるようになったと言います。海外では、日本人女性がモテるといいますが、それはただの迷信のようなものでしかなく、大事なのは「何をするのが幸せ」なのかということ。海外で結婚した女性たちは、たまたま訪れた外国で「幸せ」を見つけただけなのかもしれません。
お正月に実家へ帰省した際に親から「結婚はまだなの?」とプレッシャーをかけられて困った...という人は、まずはこの本を読んで結婚について考えてみてはいかがでしょうか。きっと、肩の力が抜けて勇気づけられるはずです。