狭いキッチンでの料理、ジレンマは「バル流」で解決
- 『人気店が教える 小さなバルの絶品レシピ』
- 花本 朗,福本 智,高城 直弥
- 河出書房新社
- 1,620円(税込)
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最近、街のあちこちで見かけるようになった「バル」。バルとはbarのスペイン語読みで、気軽にワインと食事を楽しめる立ち飲み酒場のこと。今年は日本各地でバルの食べ飲み歩きイベントが行われたり、日本酒と和食を提供する変化形バルが登場したりと、全国的にバル業態が急増しました。数坪の敷地で展開されるお店にも関わらず、連日多くの人で賑わっています。
「バルの料理は、ごくごく小さなキッチンで作られています。それなのに本格的で、提供もスピーディー。メニューのラインナップや、レシピの段取りがよく考えられているから」
これは、書籍『人気店が教える 小さなバルの絶品レシピ』のなかにある一文です。
ごくごく小さなキッチン......。そうです、大型レストランのような素晴らしいキッチンがなくても、自宅でもバルメニューが楽しめるのです。
同書では、「vivo daily stand」など東京の人気バル店の3店主らが、家庭用にアレンジした人気のバルメニューを披露するだけでなく、バルの小さなキッチンを使いこなす"裏ワザ"も紹介しています。
例えば、窓掃除時の必需品「スクレイパー」。実はキッチンでも活躍するアイテムで、調理中にサッと洗ったまな板やトレーなどは、スクレイパーでひとふきすると、ふきんより早く水気がとれるとのこと。また、洗い物用の水きりカゴを置かないこともポイント。キッチンの一定スペースをふさいでしまう水きりカゴではなく、タオルを敷いたトレイを使用することで、見た目もスッキリします。
「落としブタ」ならぬ「落としラップ」は、容器に入れた食材にぴったりとラップを貼りつけて保管することで、格段に日持ちをよくする方法。「とびきりのソースを仕込んで複数の料理に展開する」というバルならではの、実践的な裏ワザです。
食器の選び方も、ココット皿やオーバル型の耐熱容器など、スタッキングできて場所を取らないもので、かつオーブン料理からサラダにまで使えるものが基本。毎日の家事でもすぐに役立つものばかりです。
クリスマスに忘年会、お節、新年会と、これからの2週間は家族や友人とのパーティーラッシュ。バル直伝のミニマムキッチン術で小粋なおもてなしを演出してみては。