BRAHMAN ・TOSHI-LOWに「ムカつく」猫派からの厳しい洗礼

ミュージシャンと猫2 (P-Vine Books)
『ミュージシャンと猫2 (P-Vine Books)』
佐々木美夏
スペースシャワーネットワーク
1,728円(税込)
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 孤独に強いのが猫。それに対して、孤独に弱いのが人間。

 なかでも、クリエイターやパフォーマーの孤独は深いもの。ジョンレノンをはじめ、偉大なミュージシャンが、猫と特別な関係を築き上げたのは不思議ではありません。

 BRAHMAN のボーカリスト・TOSHI-LOWも例外ではありません。TOSHI-LOWの愛猫・プージャーとの出会いは、昨年の7月。石巻で行われた1万個の灯篭を流す川開きを手伝うため、家族でカヌーに乗って沖に出ている時でした。流れてきたダンボールに入っていたのは、ずぶ濡れになった産まれたばかりの子猫6匹。そのうちの1匹がプージャーでした。

 これまで犬と亀を飼っていたTOSHI-LOW一家。猫はさすがに無理だと思ったようですが、子供が抱いて離さず、1時間ほどその場を動かなくてねばり負け。初めて猫を飼うことになりました。

 猫のことを本当に知らなかったため、「産まれたての子猫をどうすればいい?」とTwitterできいたところ、「自分で調べろ」「猫を拾ってかっこいいと思ってんのムカつく」など、一部キツめの猫派の洗礼を受けたことも。結局は、温かい猫派から送られてきた本を読んで、一から教えてもらいながら育てたようです。

 「苦労したのは初めの授乳と排便。排便がなかなかうまくいかなくて、ちょっと怖かった。出せないと死んじゃうんじゃないか、って」(TOSHI-LOW)

 そんなプージャーも今では元気に走り回っています。何度床に置いてもTOSHI-LOWの膝の上に乗ってきたり、夕食の支度時にはつまみ食いをして、台所から「コラー」と聞こえてくるなど、まるでサザエさんのワンシーンも。

 「俺は、子供のころから完全に犬派。今でも犬派。バリバリの(笑)。小さいときから飼ってたし、田舎だから動物はなんでもいた。なつけば可愛いよ、亀だって(笑)。猫に対するイメージの思い違いはたくさんあって、もっとそっけないと思ってた。愛情がないんじゃないかと思ってたけど、むしろ犬より表情豊かなときもあるし、思ってた何百倍も寄り添ってくる。目が開く前から四六時中一緒にいるからかもしれないけど、こんなに人なつっこいとは知らなかった」と、書籍『ミュージシャンと猫2』のなかで語っています。

 その後も、震災の復興支援活動中に猫を保護する機会があるなど、猫との縁ができつつあるTOSHI-LOW。「災害が起きると、動物は置き去りにされたり避難させてもらえなかったりするじゃない。あれはおかしいと思う。ペットもひとつの命だっていう考え方を、行政ももうしたほうがいいよね」と、動物好きの本音を代弁しています。

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