ケール&黒キャベツ 栽培のポイント

撮影:栗林成城
健康野菜として注目されるケールと、カーボロネロとも呼ばれる黒キャベツは、どちらもキャベツの仲間で、比較的育てやすいのが魅力。結球しない葉をかき取って収穫します。栽培のポイントとおいしく食べるヒントを、恵泉女学園大学人間社会学部教授の藤田 智(ふじた・さとし)さんに教えてもらいました。

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■栽培のポイント1 初期生育を健康に乗り切る

タネまきや植えつけの時期は、害虫の活動が活発なので、防虫ネットをかけて予防します。防虫ネットには軽い乾燥予防と遮光の効果もあり、高温乾燥期を乗り切る頼もしい資材です。葉がネットの天井に触れるようになったらネットを外しますが、このころには気温が下がり、害虫も少なくなります。

■栽培のポイント2 溝施肥で根の張りを深く

溝施肥(みぞせひ)とは、畝(うね)に掘った溝に元肥(もとごえ)をまくやり方です。深い位置に肥料を置くことで、根が肥料を求めて深く伸びる効果があります。肥料もちもよいので、ケール、黒キャベツのような栽培期間が長い野菜に適しています。施肥の前に、畝全体に苦土石灰(くどせっかい)をまいて耕しておきます。

■ケールと黒キャベツは、加熱調理が美味! 若い葉なら生でも

ケールと黒キャベツの葉は、どちらも軸が少し堅いので、軸に対して垂直に細切りにすると食べやすい。トマトなどほかの野菜と一緒に煮込んだり、シチューやスープ、みそ汁の具にしたり、厚揚げや卵などと炒めたりするほか、大ぶりに手でちぎって素揚げにし、チップスにしてもおいしい。柔らかく若い葉なら、サラダやスムージーにも。


■『NHK趣味の園芸 やさいの時間』2021年8・9月号より

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