ベーコンは肉のかつお節 うまみたっぷり夏の和食

なすとベーコンの煮物 撮影:蛭子 真
京都の老舗料亭の3代目、村田吉弘(むらた・よしひろ)さんの連載「だしいらずでつくる和食のはなし」。7月号のテーマは「ベーコン」です。

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今月のテーマは、ベーコンです。「和食にベーコン?」と違和感を感じる方もいると思いますが、使い方次第ではええ脇役になってくれるんです。
塩漬けにした豚肉をくん製にしたベーコンは、生の豚肉より水分が抜けていて、肉のおいしさが凝縮されています。
塊のベーコンを見て、何かに似とるなあと思ったら、そう、かつお節でした。正確にはかつお節になる前のなまり節ですが、どちらも燻(いぶ)してあって独特の風味があり、うまみもしっかりあります。
ベーコンの香りは、ときに和食にとってじゃまなこともあるのですが、スーパーマーケットなどで普通に売っているものは、そこまで香りが強くないので、かえって好都合(笑)。特に薄切りのものは、削り節的な使い方ができます。さらには塩味もあるので、ご家庭では削り節より活躍の場が多いかもしれません。
今月の一品目は、私も皆さんも大好きななすを煮物にしました。中華料理でもおなじみのなすと豚肉の組み合わせ。なすがベーコンのうまみをしっかり吸い込んでくれます。温かいままでもおいしいのですが、夏らしく冷やして仕上げました。冷たいとベーコン独特のくせも少し強く出ますが、そこをしょうが汁で抑えるのがコツです。
もう一品は、逆に暑気払いの温かい麺です。グルタミン酸が豊富なたまねぎとベーコン。うまみたっぷりの組み合わせが、だしと具の両方の役割を担ってくれます。
そこに夏の酸味と香りを運んでくれるすだちをたっぷり。初めてつくってみたすだちそばのアレンジですが、これ、かなりええ味に仕上がりましたよ(笑)。
※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理』連載「だしいらずでつくる和食の話」2021年7月号より

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