趙治勲名誉名人の親孝行な娘さん

ぼくの家の話、興味ありますか? 父親と娘の関係って、とにかく難しいものですよね。読者の中にもきっと同じような境遇の方がいるはず。今回はなんと、おそらく初めての、ぼくと娘がウィンウィンの結果をつかんだお話です!
娘は死んじゃったカミさんの病気が分かったとき、車の免許を取りました。通院の際に便利だからと。うん、親孝行な娘ではあるんですよ。
その後は娘の運転免許が頭痛の種となりました。ぼくとしては、運転はやめてほしかった。なにより事故が怖い。駅は幸いにも近いから電車を利用すればそう不自由はしないはずです。
でも娘は運転させてほしいと聞きません。家には犬が2匹に猫が1匹いてかなりの高齢。動物病院に通うには、車を使うほうが便利だって言うんです。それはそうだけどさ、親としては心配で…。結局認めていませんでした。
そんなことでモヤモヤしていたら、ある日突然、娘がこう言ってきました。
「車に一緒に乗ってほしい」
いきさつはこうです。ぼくに運転を認めさせようと計画。まず教習所に行って講習を受け、そのあとは個人レッスンをお願いして市中を走っていたとか。そこで合格をもらうと、今度はカーシェアっていうの? 駅などの駐車場にあるらしく、申し込んでおくと好きなときに好きなところまで車を使っていい制度があるんだって。その車を一人で運転しての練習はかなりの時間になったみたい。
断れなくてね。実際に娘の運転でドライブしたら、うまかった。当然、ぼくよりも。立場ないですよ(笑)。
しかたがなく、運転のOKを出しました。ぼくの車を使ってもいいよと言って。心配ではありますが、娘の頑張りはちょっとうれしかったかな。
※続きはテキストでお楽しみください。
■『NHK囲碁講座』連載「趙治勲名誉名人のどうでもいい碁の話」2020年2月号より

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