軽く扱われない話し方

軽く扱われない話し方
『軽く扱われない話し方』
内藤 誼人
大和書房
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 相手の印象に残る話し方について、書籍『軽く扱われない話し方』(大和書房)の著者・内藤誼人さんは、自動車免許を取得するため、教習所に通っていたときのエピソードを例に挙げ解説しています。

 教習所で、「ああ、ダメダメ。ダメだよ、ちゃんと左右を確認しなきゃ」と指導員に言われたという内藤さん。本人はよく確認したつもりだったので、「えっ、確認しましたけど」と食ってかかると、指導員はこう言い放ったそうです。

 「あのね、キミが実際に見たかどうか、なんて関係ないの。私にわかるようにやってくれないと、ハンコはあげられないのよ」

 この答えに、一時は「ムッとした」という内藤さん。しかし、後になって振り返ったとき、「ものすごくありがたい話をしてくれた」と、かえって指導員に感謝しました。それはどうしてか。

 内藤さんは指導員のセリフを、「自分がやったかどうかは問題ない。"相手からどう見える"かということが大切なのだ」ということだと受け止め、そこから話し方のコツを導き出したのです。

 例えば、人と話をするときには、やや大げさに思えるくらいに身振り手振りを交えて話したほうが相手の印象的に残ります。これは、ハーバード大学のドナ・カーニー博士のグループが行った実験でも統計的に証明されています。その人の体格に関係なく、身振りが大きい人の方が「パワフルだ」というイメージを持たれやすかったのです。

 つまり、誰かとコミュニケーションをする際は、話す内容よりも、「自分をどう見せたいか」という自己演出が重要、ということのようです。

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