長芋はネバネバを活かして

撮影:吉田篤史
山芋の仲間の長芋。アクが少なく、粘りが軽くて食べやすい。火を通さずに生で、独特の粘りを味わいます。料理家の飛田和緒(ひだ・かずを)さんが、長芋の扱い方を紹介します。

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■長芋は生はもちろん、揚げても美味です

長芋、つくね芋、いちょう芋など、山芋には種類がありますが、一般的なのは長芋でしょうか。長い棒状の芋で、きめはやや粗く水けが多い分、アクも少なく食べやすい。つくね芋はげんこつのような形が特徴で粘りけがかなり強く、関西では大和芋とも呼ばれているそう。いちょう芋は扁平で先がいちょうの葉のように広がりがあるためその名がついているようです。こちらも粘りが強く、関東ではこれを大和芋とも。地域によって呼び名は同じでも種類が違うのでやや混乱するときがあります。
長芋はすりおろす、せん切り、たたくなどして生で食べる。肉やきのこと一緒に炒め物、だし煮、素揚げしたものに塩をつけて食べたり、つゆにつけたり。すりおろしたものを揚げるとフワフワ、モチモチの口当たりに。“口の周りがかゆくなるから気を
つけて食べるのよ”と言われて育ちましたが、大人になると多少ついてもかゆくならなくなりました。皮膚がそれだけ分厚くなったせいでしょうか。それでも皮をむいたものを直接手で握ってすりおろしたりすると、かゆくなることもありますので、皮を残すか、さらしやラップなどで巻いてすりおろします。
 

■切り方に注目! 長芋の梅あえ

長芋の我流の切り方は、皮をむいたものを筒状に縦に置き、まず薄切りにし、その形をくずさず筒状にして置き、切った薄切りに直角に包丁を入れてまた同じように薄く切っていけばせん切りに。ヌルヌルを避けるためにこんなやり方をしているのですが。とにかく長芋のヌルヌルはおいしいのですが、手や顔につくとかゆくなることもあり、手からもヌルッとすべって扱いにくいので、十分に注意しながら調理します。
※つくり方はテキストに掲載しています。
■『NHKきょうの料理ビギナーズ』2017年11月号より

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