「世界で活躍するには『個』の力が必要」 サッカー本田理論はビジネスでも常識!?

中国人とアメリカ人 自己主張のビジネス術 (文春新書 1025)
『中国人とアメリカ人 自己主張のビジネス術 (文春新書 1025)』
遠藤 滋
文藝春秋
842円(税込)
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> HonyaClub.com
>> エルパカBOOKS

 世界第1位と第2位の経済大国である、アメリカと中国。両国といかに関係を築いていくかは日本政府にとって重要な問題であり、また民間企業においても、市場を拡大する上で、両国への理解を深めることが必須ともいえるのではないでしょうか。

 三井物産に勤め、アメリカと中国、両国にて商社マンとして活躍し、多くのアメリカ人、中国人たちと接してきた遠藤滋さんは、新著『中国人とアメリカ人』の中で、自らの経験を踏まえて次のように述べます。

「アメリカ人と中国人は意外に似ている点が多い。両国とも国土が広く、国民性について概括するのは難しいが、少なくとも、中国人はわれわれ日本人よりもアメリカ人に似ている点が多い。このことは、米中両大国の狭間で生きていかなければならない日本を考えるとき、そして両国間でビジネスをする我々にとって重要である」(本書より)

 本書では、遠藤さんが長年に渡り培ってきた経験や多くの事例をもとに、アメリカ人・中国人とビジネスの場でどのように交渉していけばよいのか、交渉をする際に気をつけなければならないこと等、具体的なポイントを指摘。また遠藤さんがアメリカ人や中国人の友人たちに聞いた、日本人はどのようにみられているのかといった日本人観に関する意見の数々も紹介。両国と関わりを持つうえで知っておくべきビジネス論が展開されていきます。

「欧米人も中国人も、右手で握手しながら左手はいつでも相手を殴る体勢をとることができる」(本書より)という両国。まず本書は、アメリカ人と中国人の共通点について分析するところから始まります。

 自分中心、全ての物事について現実主義者、とっさに自分の実利と損得がどうなのかをチェックできるという点に加え、共通点のひとつとして挙げられるのは、集団よりも「個」が先んじるという点。

 遠藤さん曰く"永い過酷な歴史に翻弄されたために、頼れるのは自分だけだという意識が強い中国人"と"一人一人の個人が集団を組織し、それが州へと発展し合衆国を作ったアメリカ人"。いずれも、「個」がその原点にあり、個に益すると考える場合は集団に参加するものの、成果がでたらまた個に戻るのだといいます。

 そして日本人に必要なのは、こうした強い「個」。集団あっての自分という視点から脱却し、強い「個」を持つ姿勢、つまり「We」ではなく「I」の姿勢を持たなければ世界には通用しないと指摘します。奇しくも、世界で活躍するサッカー日本代表の本田圭佑選手と同じことを遠藤さんは言っているのです。

 長年、米中の狭間でビジネスを行ってきた遠藤さんだからこそ、伝えることのできる、具体的なアメリカ人・中国人の考え方や行動の仕方。世界に通用するビジネス国際人になるための要点が凝縮された1冊となっています。

« 前のページ | 次のページ »

BOOK STANDプレミアム

  • 編集長:酒井若菜
    marble
    女優の酒井若菜が編集長となり、女性たちだけで新たに創刊するWEBマガジン『marble』。
  • 著者:ダンカン
    ダンカンの『人生は落書き・・・さ』
    たけし軍団のダンカンさんしか語れないエピソードからご自身の身辺日記まで、徒然なるままお届けさせていただきます!
  • 著者:髭男爵 山田ルイ53世
    髭男爵 山田ルイ53世のメールマガジン「貴族のメルマガ」
    芸人・髭男爵が毎週1回にお届けするメールマガジン。メールマガジンでありながら、テキストのみならず、髭男爵の音声コンテンツなどをお届けしてまいります。
  • 著者:かもめんたる
    週刊かもめんたるワールド
    メールマガジンでありながら、もはやテキストにこだわらず映像と音声で彼らのコント、コラム、撮り下ろし映像をお届けしてまいります。
  • 著者:エレキコミック
    エレキコミックの「エレマガ。」
    完全スマホ対応の「観る・聴く・読む」全部入りハイブリッドメールマガジン。ここだけの彼らの秘蔵映像、コラム、トークなどなど。
  • 編集長/著者:水道橋博士
    水道橋博士のメルマ旬報
    水道橋博士が「編集長」に就任して、過去、メルマガ史上に無い規模と内容と熱量で送るメールマガジン。
  • 著者:プチ鹿島
    プチ鹿島の思わず書いてしまいました!!
    「時事芸人」プチ鹿島が圧倒的なキレとコクで「メルマガ芸人」も目指す毎週更新のコラム集。
  • 著者:マキタスポーツ
    マキタスポーツの週刊自分自身
    メジャーとマイナーの境界にいる僕は今、自らを実験台としてリアリティショーを生きる。他じゃ絶対書かないとこまで、踏み込む。マジで。
  • かもめんたる
    かもめんたるの映像コンテンツ
    かもめんたるの映像をネットでまるっと楽しむことができる、動画コーナー! 閲覧有効期限なし1500円(税込)と「週刊かもめんたるワールド」定期購読者価格700円(税込)の2つからお選びいただけます。
  • エレキコミック
    エレキコミックの映像コンテンツ
    エレキコミックの映像をネットでまるっと楽しむことができる、動画コーナー! 閲覧有効期間が1ヶ月間(31日間)の500円コースと期限なしの1000円コースの2つからお選びいただけます。
  • 著者:萩原智子
    萩原智子『魂のファイトめし』
    元水泳メダリストの萩原智子さんが毎回いろんな一流アスリートと"食事"をテーマに対談していくメールマガジン。
  • » 有料メルマガ一覧