ガチヲタライターが語るモー娘。再ブレイクの理由
- 『読むモー娘。 AKB、ももクロに立場を逆転された後に、なぜ再び返り咲くことができたのか (コア新書)』
- 花山 十也
- コアマガジン
- 850円(税込)
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先日、無期限活動休止を発表したハロー!プロジェクト所属のBerryz工房。Berryz工房の他にも℃-ute、スマイレージ、Juice=Juice等のグループを抱えるハロー!プロジェクトですが、一般的に知名度が高いのは、やはり何と言ってもモーニング娘。でしょう。
アイドルとは思えない程のキレの良いフォーメーションダンスに、つんく♂の作り出す楽曲の世界観を見事に表現する高い歌唱力。踊りと歌、双方を兼ね備えた"プロ集団"であるモーニング娘。に、今、再び大きな注目が集まり始めています。
とはいえ、初期(90年代後半から00年代初めまで)のモーニング娘。は知っているけれど、つい最近までモーニング娘。がどうなっていたのか良く知らない、もしくは正直忘れていた、という方も多いのではないでしょうか。
娘。ヲタでもあるというライター・花山十也さんによる「読むモー娘。」では、モーニング娘。の誕生から、ブレイクの波が押し寄せてきている現在に至るまでの軌跡が、時系列で丁寧に解説されています。
花山さんは、今のモーニング娘。の現状について次のように述べます。
「2014年4月、通算56枚目となるシングル『時空を超え 宇宙を超え/Password is 0』がオリコンウィークリーランキング1位を獲得。2013年1月に発売した『Help me!!』から5作連続の1位で、これは黄金期と呼ばれる全盛時代にも成し得なかった記録だ。
CDの売上だけではない。コンサートの動員数も着実に伸ばし、メンバーの卒業に合わせた記念碑的イベントとして行うのみだった武道館公演は、通常のツアーに組み込まれるようになった。出演するテレビコマーシャルは多くの話題を呼び、各種メディアへの登場機会も急増している。アイドルグループのこのような復活劇は、極めて珍しい。いや、日本の芸能史上でははじめてのことだろう」
AKB、ももクロ、でんぱ、BABYMETAL、リリスク...といったように次々と多様なアイドルグループがブレイクする中で、老舗とも言えるモーニング娘。が何故今再び返り咲いたのか、その17年に渡る歩みを振り返ることで見えてくるものに迫ろうとしています。
リーダー達の苦悩、避けられない卒業や脱退、スキャンダルの数々...と、今の再ブレイクに至るまでの事務所、メンバーそしてファンの努力の軌跡は、アイドルヲタでなくとも必見です。
さらにモーニング娘。は、この秋には現在の圧倒的リーダーである道重さゆみさんの卒業を控えています。今後のモーニング娘。そしてハロー!プロジェクトはどのような展開をみせてくれるのでしょうか。
モーニング娘。の誕生から現在まで、娘。ヲタとして追ってきた花山さんだからこそ伝えられる、現場の声や熱い思いの詰まった一冊となっています。