もやもやレビュー

誰かのために費やす時間の尊さを知る。『湯を沸かすほどの熱い愛』

湯を沸かすほどの熱い愛 通常版 [Blu-ray]
『湯を沸かすほどの熱い愛 通常版 [Blu-ray]』
TCエンタテインメント
商品を購入する
>> Amazon.co.jp
>> LawsonHMV

 日本アカデミー賞をはじめ、数々の映画賞を受賞した注目作『湯を沸かすほどの熱い愛』のBD&DVDが発売されています!

 主人公は、夫(オダギリジョー)が家出してしまい、家業の銭湯を休業してパン屋でパートをしながら娘を育てる双葉(宮沢りえ)。しかし、ある日突然パート先で倒れた双葉は、末期がんで「余命わずか」の宣告を受けてしまいます。その事実を受け入れた双葉は、その日から「絶対にやっておくべきこと」を決め、実行していく......というお話です。

 まず、家出した夫を連れ帰り銭湯を再開させること。学校でいじめに遭っていた娘に戦う強さを教え、一人でも生きていけるように背中を押してあげること。娘に毎年贈り物を送ってくれる、娘がまだ知らない大切な人に会わせること、でした。
 そんな双葉の行動によって、家族の秘密が徐々に明かされ、衝撃と衝突がありながらも、より深い結びつきとなり、家族が結束していきます。

 死が間近に迫った時、自分ではなく大切な人のために生きることの素晴らしさ。それこそが生きる力につながることを、本作は教えてくれます。
 アインシュタインも言っています。「誰かの為に生きてこそ、人生には価値がある」と。日々、誰かの幸せを想いながら生活する。友達がいない人生を見直したくなる一作です。

(文/森山梓)

« 前の記事「もやもやレビュー」記事一覧次の記事 »

BOOKSTAND

BOOK STANDプレミアム