iPhoneはガラケーをもとに開発された?
- 『iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな! (アスキー新書)』
- 夏野剛
- アスキー・メディアワークス
- 802円(税込)
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とうとう9月20日に全国発売となった、iPhone 5s、iPhone 5c。ソフトバンク、KDDIに続き、NTTドコモがiPhoneを初めて提供することに大きな話題となっています。
ドコモの参入で注目を集めるのが、国産のフィーチャーフォン、いわゆる"ガラケー"からiPhoneに機種変更を検討しているユーザー。先日、発表されたgooリサーチによる調査結果によると、現在47.2%の人々が"ガラケー"ユーザーであるそうです。
ガラケーを象徴するサービスとしては、ドコモの展開する「iモード」が有名。「iモード」起ち上げ人として知られる慶応義塾大学教授・夏野剛氏は、書籍『iPhone vs. アンドロイド 日本の最後の勝機を見逃すな! 』の中で、スマートフォンは"ガラケー"を研究した結果誕生したものであると、持論を展開しています。
「いわゆるガラケー(ガラパゴス・ケータイ)として、従来の携帯電話を『海外の携帯電話を無視して独自の進化を遂げてしまったため、国際的な競争力や存在意義を失ってしまったもの』などと揶揄して評する人は多いが、これは全く見当違いだ。iPhoneにせよ、アンドロイドにせよ、iモードをはじめとする『ガラケー』を研究し生まれてきた。」
例えば、1999年2月に発売を開始した501iシリーズには、現在のスマートフォン同様にインターネットブラウザが搭載されています。このことによって、ドコモの公式コンテンツ以外の様々なケータイサイトを生み出すことになりました。また、夏野氏はiモードのiアプリは、最初から誰にでも開発・公開できる状態でスタートしていた点において、現在のスマホアプリを先んじていたとも指摘します。
他にも、携帯電話だけで音楽を購入し、聴くことの出来るauの「着うた」の導入や、各種請求を一本化したキャリア決済、「写メール」をはじめとする写真撮影機能なども、ガラケーのよる先行事例です。紛失時の遠隔ロックや、GPSによる位置情報の通知をはじめとするセキュリティも、日本のケータイが世界に先行して取り組んだ事例です。
いずれも現在のスマートフォンに導入されているサービスですが、夏野氏はいずれもiモードを「お手本」にしたものであると唱えています。
発売直後は、各種メールや高速通信サービスなど、非対応サービスが多いとされるドコモのiPhone 5s、iPhone 5c 。iモードでガラケーを牽引したドコモのiPhone参入によって、日本の携帯業界はどう変わっていくのでしょうか。
【関連リンク】
・ドコモ"iPhone"発売までのすったもんだ経緯まとめ(NAVERまとめ)
http://matome.naver.jp/odai/2137907872852670601