連載
杉山すぴ豊の、アメキャラ映画パラダイス

青春コメディ×スーパーヒーローアクション! こんどのスパイダーマンがキュートすぎる理由(わけ)

本物のスパイダーマンと2ショット撮影しました。

この夏、"最新作"にして"全く新しい"スパイダーマン映画、『スパイダーマン:ホームカミング』が公開されます。とてもキュートなヒーロー映画で、アメコミ物やスパイダーマンを今まで観たことがのないという方にとっても楽しめる作品に仕上がっています。

あれ、スパイダーマン映画って今までもあったよね? その通りです。02年から始まる『スパイダーマン』シリーズ3作、12年から始まる『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ2作、そして今回の『-ホームカミング』とこの15年の間に6作作られています。しかし、02年からのシリーズ、12年からのシリーズ、そして本作と、いずれも役者や設定を一新しており、つまり"3回仕切りなおして(=こういう風にシリーズを続くていく方法をリブート/再起動といいます)"いるわけです。

でもなんでそんなにちょこちょこ変えるの? それはこのスパイダーマンというキャラのユニークさによるところが大きいのです。スパイダーマンは1962年にマーベルというアメコミ界の大手から出版されました。頭はいいんだけどちょっとイケてない高校生の男の子が特殊なクモにかまれ、クモの力を持った超人となる。彼はその力を人々のために役立てるべくスパイダーマンというヒーローになりますが、よかれと思ったことが裏目に出たり、また学業とバイトとデートとヒーロー活動が重なってドタバタしたりと、青春ドラマとしての建付けをしているのが特長でした。なによりも当時のアメコミ・ヒーローはマッチョで大人のヒーローばかりだったので、スパイダーマンは"悩める若者超人"という、そのユニークさゆえ人気を博しました。

そう、だからスパイダーマンの物語というのは、いつも青春ドラマである必要があったわけです。青春ドラマというのは基本悩める若者を描いたお話だから、スパイダーマンの映画も時代時代の若者像を反映していく必要があるのでこまめにリセットしているのです。例えば02年の『スパイダーマン』シリーズの主人公は"超人になってしまったことを悩み、そして片想いの恋にウジウジし、彼女に電話するときに公衆電話からかける"でしたが、12年からの『アメイイジングー』では"両想いの彼女とヒーロー活動をどう両立させようか悩み、ケータイ電話で彼女と連絡をとる"、そして『-ホームカミング』では"超人であることに一切悩まず、むしろ一人前のヒーローとしてどう認めてもらうかあせっており、正直、恋よりもヒーロー活動の方が大事。そしてスマホで彼女と連絡とる"のです。スパイダーマンというヒーローの特性は変わっていないのに、その正体である若者ピーターの描き方がこれだけ違うというのも面白いでしょう?

というわけで今度の『-ホームカミング』は、ピーターがヒーローとしてみんなに認めてもらうためにガンバるが、いつもドジって大騒ぎ!まさに"しくじりヒーロー物"でそこが楽しく、ほほえましいのです。先日、この映画の監督であるジョン・ワッツ氏とお話する機会があったのですが、"一番観客に近い所にいるヒーロー"というのがスパイダーマンの魅力と答えていました。まさにそのとのとおりのキャラとして描かれています。

一方、今回のスパイダーマンは、権利関係の問題がクリアになって『アベンジャーズ』や『アイアンマン』と言った、いま大人気のマーベルのアメコミ映画たち("マーベル・シネマティック・ユニバース"と言います)と連動できるようになりました!この映画で描かれるNYは映画『アベンジャーズ』で、アベンジャーズとエイリアン軍団チタウリが戦い、大きな損害が出た後のNYなのです。だから『-ホームカミング』には、ロバート・ダウニィJr演じるアイアンマンが登場します。なのでアクションの見せ場はこれらの作品と並ぶぐらい大がかり! そう今度の『スパイダーマン:ホームカミング』は青春コメディ×スーパーアクションの魅力を持った大活劇! きっとスパイダーマンのことを好きになり、応援したくなります。このキュートな小僧ヒーローに会いにいってあげてください!

(文/杉山すぴ豊)

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杉山すぴ豊

アメキャラ系ライターの肩書きで、アメコミ・ヒーロー映画やSF、モンスター映画についての伝道活動を、雑誌、TV、WEB等で展開。 映画「アメイジング・スパイダーマン」「アベンジャーズ」の劇場パンフレットにも寄稿しています。映画「サラリーマンNEO劇場版(笑)」にCMクリエーター役でなぜか出演。 AOL等でもコラム展開中。
また人気と評判の(笑)ブログはこちら http://supi.wablog.com/

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