下町に移る東京のクリエーター、人間らしい暮らしが残る江戸の都市
- 『d design travel TOKYO』
- D&DEPARTMENT PROJECT
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10月の連休がはじまりました。全国的に晴天に恵まれる場所が多く、旅行などに敵したタイミングとなりました。東京では、JR東京駅・丸の内駅舎が大正時代の創建時の姿に復元されたり、JR東京駅に隣接する大丸東京店がグランドオープンするなど、盛り上がりをみせています。
そんな東京を訪れるとき、また、友人や家族を東京に招くときに知っておきたいマメ知識が、ナガオカケンメイ氏が編集長を務める雑誌『d design travel TOKYO』で紹介されています。
人口:13,195,704
1年間の観光者数:42,064,000
銭湯の数:748
スターバックスコーヒーの数:269
美術館の数:318
歴代Gマーク受賞数:14,936
人口の多さのみならず、銭湯の数に驚いた人もいるのではないでしょうか。東京では多くの銭湯が未だに残っているのです。意外と下町の雰囲気が漂う空間が多数あるのです。
東京は、「下町」と「東京」にわけることができる、こう話すのはナガオカケンメイ氏。
「下町」とは、江戸情緒が残る庶民のエリアで、山の手と呼ばれた武士のエリアが「東京」といえるのです。確かに、デザインやクリエイティブの中心は、青山、表参道、六本木、渋谷といった山の手エリアに集中しています。しかし、江戸時代ではこれが逆で、殆どの制作・製造は職人や商人の町・下町で行われていたのです。そんな「下町」と「東京」のバランスが、今の東京では少しずつ変わってきているようです。
「むやみな経済成長はできず、自国らしさを大切にして低成長できればいい時代がこれから訪れる時、土地の高い山の手エリアから、人間らしい暮らしのある下町エリアに多くのクリエーターが移っていくだろう。それはまるで江戸文化の再現化のようであり、人々の本来のつながり、"もの"を生み出すスピードなど、東京は東京の原点である"江戸の都市"を手本に、その様相を変えていくと、僕は思う」(ナガオカケンメイ氏)
江戸情緒があふれる下町エリアに向かいだしたクリエーターたち。こういった人の流れを意識することで、さらに奥深く東京を感じとることができるのではないでしょうか。