『OSAKA TEENAGE BLUE1980』

スージー鈴木

第三話:『異邦人』

久保田早紀『異邦人』作詞:久保田早紀作曲:久保田早紀編曲:萩田光雄1979年10月1日1.1979年、僕が中1の秋、母親が突然、韓国語を習い始めた。動機はよく分からなかったのだが、息子2人も大きくなり、少しずつ手離れしてきたので、好きなことをやりたくなったのだろう。「日本人向けの韓国語教室」というものが、当時はまだ珍しかったのだろう。その教室の様子が、NHKのローカルニュースで取り上げられたのだ。さすがのNHK、僕の周囲にも、何人か見た人がいて、声をかけられた。「お前んとこのオカン、テレビ出とったなぁ」そのときは何でもなかった。むしろちょっと誇らしかったのだが、状況が変わるのは、それから数日後。同じクラスの友だちが、学校の廊下で僕を呼び寄せ、ヒソヒソ声で、こう言ったのだ。「オカンが韓国語勉強してるってことは、あいつの家、トンテンとちゃうかって、言われてるぞ」「トンテン」という言葉は、当時、・・・・・・・・・・

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