2022年4月30日号
■■こまつ座「貧乏物語」■■2022年4月9日、こまつ座のお芝居「貧乏物語」を鑑賞した(新宿・紀伊國屋サザンシアター)。1983年1月に創立されたこまつ座は、井上ひさしが座付作家だ。明年でちょうど結成40周年を数える。1916年、経済学者・河上肇が大阪朝日新聞に評論作品「貧乏物語」を連載した。新聞の一面に掲載された「貧乏物語」は大いに話題を呼び、1917年に単行本化された。それから100年以上が経つ今も、古典として根強く読み継がれている。マルクス主義に傾倒した河上は、政治運動に熱を上げるうちに京都帝国大学教授のポストを失ってしまう。日中戦争(1937年開戦)へ向かって時代が不穏さを増す中、河上は日本共産党の政治活動に没入する。1932年に非公然活動家として地下活動へ突入すると、特別高等警察の「アカ狩り」によって1933年1月に逮捕・投獄された。以後、河上は1937年6月まで投獄の憂き目に遭・・・・・・・・・・
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