追悼・田中正悟さん 「西遊記と大阪球場と18歳」3

「細田君、ウチでバイトせえへんか」 田中正悟の一言に筆者は即答した。「やります」「やる?」「やります」「ほんまに?」「はい」「よし、決まり」 そう言うと、田中正悟は厨房で鍋を振っている小柄な男性に、「この子、バイトしてくれんねんて」と嬉しそうに声をかけた。男性は横目でちらりと筆者を見ながら「はい」と、しんどそうに答えた。鍋が重そうだった。 大阪に来て初めてのバイトが「田中正悟の経営するラーメン屋」というのは、なかなかだと思った。それまでも短期のバイトはいくつか経験していたが、遊びのようなものだった。しかしそれ以上に「遊びのような」バイトが始まるのだ。勤務中はずっとUWFの話をするのだろうし、前田日明の話もふんだんにするのだろう。それどころか、前田日明本人に会えるかもしれないし、なんなら友達になれるかもしれない。興奮するなというのが無理な話である。「田中正悟は、僕に見どころがあると思ったのだ・・・・・・・・・・

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