『沢村忠に真空を飛ばせた男/昭和のプロモーター・野口修評伝』外伝 小説「ジャンボ鶴田が黒パンツに変えた日」(6)

 松根光雄が全日本プロレス株式会社の代表取締役社長になって、判ったことがある。 全日本プロレスの所属レスラーの大半が、ジャイアント馬場とそれほど深い付き合いをしていないことである。レスラーは馬場の本心を知らないし知ろうともしない。そもそも関心がないのだ。 馬場自身も配下のレスラーに心を許していない。彼にとっては内妻の元子だけがいれば、それで事足りていた。 後継者のジャンボ鶴田ともビジネスライクな付き合いで、師弟と呼べるほど密接な関係を取り結んでいるとは言い難かった。新日本プロレスから引き抜きの手が伸びるのも、むべなるかなである。 ファンクスやハーリー・レイスといった外国人レスラーとは、松根から見てフレンドリーな関係に映ったが、彼らに高額なギャランティを渡しているのだから、当然と言えば当然だ。 全日本プロレスの旗揚げメンバーで、比較的馬場に近いと見ていた大熊元司ですらそうだった。松根は一度大・・・・・・・・・・

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