32 二度目のフリーランス

 ゲームフリークに在籍していた期間について答えるときは、説明が面倒なので「1992年に入社、2008年に退社」と伝えることが多い。しかし、前項で書いたように、ぼくは1994年にも一旦会社を辞めている。つまり、社員番号005はゲームフリークを二度辞めた、なのだ。 会社に不満があったわけではない。元々が友人同士で始めた会社なのだから居心地はよかった。ゼロからものを造り上げる仕事が楽しいことばかりでないのは当然だが、完成したときにはそれまでの苦労を吹き飛ばすほどの歓びがある。 なのに、ぼくは辞めてしまった。 最初に入社をためらったときにも思ったことだが、文章を書くという自分のアイデンティティが、日を追うごとに大きくなっていった。出版部の責任者となれば、その仕事の多くは部下への作業の割り振りや、スケジュール管理が中心となる。そうした仕事を繰り返し、出版業務に関するスキルが上がっていくほど、かえって・・・・・・・・・・

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