超実話!

竹内義和

「夜明け前」 第三回目

えりな? 本名じゃない。おそらくは通り名。ほんとの名前を聞きたい。確かめておきたいことがある。彼女の後ろ姿を見ながら、床を這ってドアに近づいた。外を見ると、女は危ない奴らに肩を抱かれて車に押し込まれていた。事務所に連れて行かれるのだろう。組織からの脱走を図ったのだ。謝罪だけでは済みそうもない。リンチは免れない。恭兵は血を吐きながら微かに声を出した。 「待て……」 そんな声が届くはずもなく、虚しく車は夜の街へと走り出していた。 クソッ。 彼女を助けたい。そんな思いが鎌首をもたげた。だけども身体が言うことをきかない。恭兵は床に突っ伏したまま身もだえた。手も足も言うことを聞かずただ力なく震えているだけだった。さっき倒れた時、頭を打ったかもしれない。次第に意識が薄れていく。幕が降りるように頭の中が暗くなっていく。暗く深い沼に飲み込まれるように次第に脳内の照度が落ちていく・・・・・・・・・・

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