「雨樋」

 深夜0時32分、雨樋からポタポタと水の滴る音で目が覚めた。きっと詰まりを起こした雨樋の中で、雨水が染み出すその度に大袈裟な音を立てて落ちているのだろう。しかし困った。明日、というか今日は仕事で早起きをするためにしっかり早寝をしていたのに、まさか雨樋ごときに眠りを妨げられるとは。絶妙に耳障りな音量で、木魚のように一定間隔の音を出し続けている。いっそトンチのひとつでも浮かべば良いのだが。 寝ぼけ眼でスマホを手に取り、「雨樋 うるさい」とやや感情的な検索ワードを打ち込む。するとやはり原因はおそらく雨樋の詰まりであること、そして今すぐに解決する術はなさそうだということがわかった。こうなったら、もう雨樋の音を気にしないようにするしかない。しかし「雨樋の音を気にしないようにしよう」と思うほどに、雨樋の音ばかりが気になってしまうから皮肉だ。少女漫画のヒロインが、「なんなのアイツ!最低!」と思っているう・・・・・・・・・・

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