「みんなパパの悪口言い出すんじゃないかしら」
これは談志が亡くなった直後、おかみさんが言ったセリフです。本人の確信犯的な振る舞いがあったので、致し方ない部分があるとはいえ、談志は弟子から見ても言いたいことを言い尽くして、やりたいことをやり尽くして、カットアウトするかのようにこの世を去って行った人でした。75歳でこの世を去りましたが、密度としては通常の人の二倍以上はあったはずです。150歳以上分生き抜いたはずです(もっとも最晩年まで未練に縛られ続けてはいましたが)。だからこそ誤解上等で、理解できない奴はバカだと蛇蝎のごとく嫌い続け、また一度でも自分に歯向かおうとした人間は骨の髄にまで刻み、持ち前の記憶力の中に永久的に保存し続けました。近著「作家と談志」(中公文庫)の中で、伊集院静さんが明言していましたが、「人間にとって一番大切なのは記憶力だ」とのことでしたが、記憶力は人間活動のすべてにおけるデータベースです。そんなビッグデータから感受さ・・・・・・・・・・
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