もやもやレビュー

今、思い通りの人生を送れていないのは、人のせいなんかじゃない。『セブンティーン・アゲイン』

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 今やムキムキマッチョになった元ティーンエイジャープリンス、ザック・エフロン。近年コメディ映画に引っ張りだこのザックですが、当時はメガヒットミュージカル作品『ハイスクール・ミュージカル』シリーズを皮切りに、彼の王子っぷりは日本でも大旋風を巻き起こしました。そんな若かりし頃のザックがなぜだかたまに急に観たくなる!! そう思い、手に取ったのは『セブンティーン・アゲイン』。

 舞台は1989年。バスケット・ボール部のエースであるマイク・オドネル(ザック・エフロン)は大事な試合の日に恋人から妊娠の報告を受けます。それを機に全てを投げ出し、結婚することに。時は流れ、三十代半ばになったマイク(マシュー・ペリー)。仕事はうまくいかず、妻に別れを告げられ別居中。過去の栄光が忘れられず、自分は負け組だと後悔します。「あの時、バスケの道を選んでいれば......」。そう後悔しながら、気づけば自分の出身校に足を運んでいたマイク。しかし、そこで謎めいた用務員のおじいちゃんが登場し、「本当にやり直したい?」と問いかけられます。マイクは高校時代からやり直すことを願うと、おじいちゃんニッコリ。その夜、橋の下の不思議な渦に落ちてしまったマイク、なんと17歳の姿に戻ってしまうのです! 運動神経も食欲もティーンエイジャー! 彼は今度こそ、華やかな人生を送るために親友・ネッドに父親役を頼み、マークという名前で高校に編入することに。

 注目して欲しいのは、マイクと妻・スカーレットが自宅の庭で喧嘩をするシーン。積みかけたレンガや作りかけのハンモックが置いてある、お世辞にも綺麗とは言えない庭。途中で投げ出したことをスカーレットが問いただすと、全て大学にいかなかったことと繋げて愚痴を吐くマイク。それがスカーレットの重荷になっているとも知らず......。こりゃ離婚を迫られても無理ないな。妊娠したことも、結婚したことも後悔しているようなマイクからは魅力も何も感じられません。

 本作を通じて感じるのは、その時の決断が勢いだろうと若気の至りだろうと、結局自分の決断ということには変わりはないということ。過去の栄光がなくなったことや、自分が出世しないことを人のせいにしている人、この世の中にはたくさんいるのではないでしょうか。そんな方に本作はオススメ。笑いあり涙ありの本作から、本当に自分の決断を後悔しているのかどうか、再確認することを学びます。「なんであの時ああしなかったのか」などの後悔は、本当に心のそこからの後悔なのか。きっと、人のせいにせずに当時を振り返ってみると、自分の決断はもしかしたらすごくいい決断だったと気づかされるかも。そんな深いところまで考えさせてくれた本作。観た後はハッピーになること間違いなし。

(文/トキエス)

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