もやもやレビュー

目を背けた過去の中に、前進するためのヒントがある。『ダーク・プレイス』

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 辛い過去から目を背けてしまっている人はきっとたくさんいると思います。そのまま忘れることができるならそれでいいのですが、もしかしたらその中に、人生の一歩を踏み出すためのヒントが隠れているかも。実際に過去を振り返り、自分自身が引きずっている後悔に答えを出すことで前向きにさせるゲシュタルト療法という名の心理セラピーもあるそうですが、そんな心理セラピーに興味がある、なおかつ「過去に背を向けている」と言われて図星だなって思った人にぜひ見て欲しい作品が、シャーリーズ・セロン主演の『ダーク・プレイス』です。ミステリーファンにはたまらないストーリーラインで「もう一度見たい作品」として話題になりました。

 1985年、米カンザス州の田舎町。そこで母親と2人の姉妹が殺害される残虐な事件が発生。事件の一部始終を見ていた生き残りの末娘リビー(8歳)の証言により、一家の長男であるベンが殺人犯として逮捕されます。

 それから28年後、リビー(シャーリーズ・セロン)は、孤独な人生を送っていました。定職についていないためお金もありません。そんな時に「殺人クラブ」という未解決事件の真相を再検証する団体から一通の手紙が届きます。同クラブの主宰であるライル(ニコラス・ホルト)と接触したリビーは、協力報酬に心動かされ、事件の真相を振り返ることに。ライルに背中を押され、自らの証言がもとで服役中の兄・ベンにも久々に刑務所で対面します。改めてベンから無罪を主張されたリビーは、目を背けていた過去を一つずつ思い出していきます。

 とんでもない恐怖を感じ、心の闇にしまい込んだ記憶に改めて向き合うリビー。8歳の頃のとっても明るいリビーとは全く別人になってしまった彼女を見ていると、過去と向き合うことは簡単なことではないと実感させられます。人と向き合うことが怖い、距離を置いてしか人と話すことができないなど、リビーの振る舞いからも心の闇がどれだけ大きいのかが伝わってきます。でも、リビーのように勇気を出すことで、先へ進むための重要な手がかりを過去から見つけ出せるかもしれません。

 誰が嘘をついているのか。28年前の記憶がどれだけ正確なものなのか。もし無罪なら兄はなぜ罪を被ったのか。そんな謎を紐解くピースが集まった時、衝撃な結末が待っています。ミステリー好きは、必見です!

(文/トキエス)

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