四次元空間は住み心地ばつぐん『スヌーピーエミー賞コレクション』

イェール大学の研究者らが、ワシントン州のロペス島付近、海底20キロメートル下の地殻から、生物が作り出したと思われる鉱物を見つけた。およそ一億年という年月をかけ、地表へと姿を現し始め、ようやく発見されたのだという。バクテリアではないかと推測されているが、これが地底人発見の足がかりとなるかもしれない。

ここからは私の推考であるが、世界的に有名な某キャラクターも、地底人なのではないかと思惑している。チャーリー・ブラウン少年に飼われる無邪気なビーグル犬、スヌーピーのことだ。ごくごく普通の犬小屋に見える赤い屋根の家の中には、信じがたい世界が広がっていることをご存知だろうか。その証拠となるエピソードは、長いピーナッツの連載の中で少しずつ描かれている。

情報をまとめるとこうだ。犬小屋の入り口をくぐると、地下へと続く階段がある。ロッカールームや遊戯室、卓球台にビリヤード台、そして図書室...。幾つもの部屋に区切られ、まるで四次元空間が広がっているかのようだ。32人の子どもたちが中に入っていった、なんて逸話もある。水道も引かれているようで、シャワーを浴びることもできる。そう、間違いなく、スヌーピーの家は地底の世界とつながっている。地底人は犬の形を借りて、地上でスパイ活動を繰り広げていたのである。

そんな"地底人スヌーピー"の家を映像で確認したいという人のために、おすすめの一本を紹介しておこう。『スヌーピーエミー賞コレクション』は、11作品のうち、9作品がエミー賞ノミネート、2作品がエミー賞受賞というベスト盤。廃盤やVHSでしか見られないものも収録されている、レアもの揃い。そのうちのひとつ「スヌーピーのマジックショー」は、1981年放送。詳細はここでは明記しないが、スヌーピーの自宅を堪能できるエピソードだ。ともかく、地底人の暮らしぶりがとっても楽しそうなのである。

（文／峰典子）