もやもやレビュー

『俳優 亀岡拓次』を観て、地方に「いきつけのお店」が欲しくなった!

『俳優 亀岡拓次』は、 2016年1月30日(土)より公開です!

 出張やひとり旅などで、知らない土地に一人で滞在していると、「自分だけのお気に入りのカフェを見つけたい」「毎回寄りたくなるような行きつけのお店を発掘したい!」と思う人も多いのでは。しかし「おひとりさま」行動に慣れていなければ、なかなか勇気が出せずに断念することもあるだろう。そんな人にぜひともオススメしたい作品が『俳優 亀岡拓次』だ。

 チンピラ、ホームレス、泥棒など、数々の脇役を演じてきた俳優、亀岡拓次37歳。彼は、声がかかればどんな役でも引き受けるため、仕事が途切れない。独身でお酒が趣味の彼は、ひたすら撮影現場と酒場を行き来する日々を送っていた。しかし、ロケ先で偶然立ち寄った居酒屋の女将、安曇に恋したことから、彼に転機が訪れる......。

 その酒場は、家族経営のこじんまりとした居酒屋「ムロタ」。一人カウンターで飲み、酔ってうとうとしていた亀岡に、女将の安曇がこの辺りの名産品である「寒天」をサービスしたことから、何気ない会話が始まる。
 名前も知らない人と、たまたまついていたテレビのニュースのことや、美味しいもののことを語り合う。そんななんでもないような空間が、なぜだかとても、うらやましく思えてくるのだ。しかも、ぷるぷるの寒天もたこぶつも、安曇のおもてなし料理は、どれも心をほっこりさせてくれる。そんな本作を見ると、地方に行きたくてうずうずしてくるし、どこか遠くの「行きつけのお店」がほしくてたまらなくなってしまう。

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主人公・亀岡拓次を演じる安田顕さん

 亀岡拓次を演じるのは、日本一チケットが取れないことで有名な演劇ユニット「TEAM NACS」のメンバー、安田顕。自身もバイプレイヤーとして活躍している安田さんだからこその、現実とフィクションの狭間のような、リアル過ぎる脇役俳優の人生を垣間見ることができる。

(文/トキエス)

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『俳優 亀岡拓次』
2016年1月30日(土)よりテアトル新宿ほか全国ロードショー

監督・脚本:横浜聡子
主演:安田顕、麻生久美子、宇野祥平、新井浩文、染谷将太ほか
配給:日活
2015/日本映画/123分

公式サイト:http://kametaku.com
(c)2016「俳優 亀岡拓次」製作委員会

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