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今使っている携帯やパソコンを改めて「スゴい...」と思える『スティーブ・ジョブズ』

映画『スティーブ・ジョブズ』 は、2016年2月12日(金)より全国公開です!

 iPodやiPhone、iPadなど、もはや知らない人はいない大人気のアップル製品。そのアップルの共同創業者であるスティーブ・ジョブズが2011年に56歳の若さで他界してからというもの、「偉人の名言」などで特集されたり、本が出版されたり、アシュトン・カッチャー主演で映画化されたり......と、「彼がいかに偉大か」が、様々な形で紹介されてきた。彼が存在していなければ、もしかしたら私たちがポケットに膨大な音楽を詰め込んで持ち運ぶこともできなかっただろうし、毎日使っているSNSやLINEだってなかったのかも。そんなジョブズの偉大さと同時に、変人っぷりとカリスマっぷりを味わえる映画『スティーブ・ジョブズ』(ずっと待ってたダニー・ボイル監督版!)が、来年2月12日に公開される。原案は、生前にジョブズ本人が執筆依頼し、死後まもなく出版され、世界的ベストセラーとなった伝記作家ウォルター・アイザックソンによる『スティーブ・ジョブズ』。

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ダニー・ボイル版のスティーブ・ジョブズは、マイケル・ファスベンダー。

 舞台は1984年、Macintosh発表会の40分前。「ハロー」と挨拶するはずが、黙ったままのマシンを目の前に、ジョブズは激怒していた。「音声ソフトは宣伝していないから「ハロー」の部分はカットしよう!」というマーケティング担当・ジョアンナの意見に対して全く折れないジョブズ。「マシンを直せ!」と部下のアンディに言い放ち、「カットするなら発表会は中止だ」と、全然譲る気配ナシ。しかしストーリーが展開していくに連れ、彼の自分の意見を曲げない姿勢や、人には理解され難い、変人っぷりがどれだけ重要なことなのかを実感していく。

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リサ役は、パーラ・ヘイニー= ジャーディン

 また、本作で注目したいのが、娘リサとジョブズの不器用な親子愛。「確執があった」という話は有名だが、本当にこの2人に何があったのか......。思春期の子どもを持つ親、気難しい親を持つ子ども、どちらの心にも突き刺さるような感動のストーリーが、本作で描かれている。そんな感動とともに、彼の偉大さも実感できる本作を観れば、今使っているアップル製品が、「当たり前にあるもの」と思えなくなり、感謝したくなること間違いなし。

(文/トキエス)

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『スティーブ・ジョブズ』
2016年2月12日(金)より全国公開!

監督:ダニー・ボイル
出演:マイケル・ファスベンダー、ケイト・ウィンスレット、セス・ローゲン、ジェフ・ダニエルズほか
配給:東宝東和

原題:『STEVE JOBS』
2015/アメリカ/122分

公式サイト:http://stevejobsmovie.jp
(c) Universal Pictures (c)Francois Duhamel

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