インタビュー
映画が好きです。

Vol.10 小松菜奈さん(女優)

中島哲也監督がゾッコンになった次世代美少女! 映画『渇き。』で映画デビュー、小松菜奈さんに聞きました。

2010年の『告白』以来、4年ぶりの監督作である中島哲也監督の15禁映画『渇き。』。深町秋生のノワール小説『果てしなき渇き』を映画化した、超衝撃的な作品です。今回は、主演の役所広司さんの娘役として超重要かつぶっ飛んだ役柄を演じ、見事な映画デビューを飾った小松菜奈さんが登場! 初めての映画撮影や、中島監督のこと、好きな映画のことなどを語っていただきました。

──これまでモデル業が中心だった小松さん、女優の仕事にも以前から興味があったのでしょうか?
「スカウトされた時に、女優かモデル2つの道があったんですが、当時は人見知りで喋るのが苦手で......。どちらかといったらモデルの方がいいかなと思い、モデル業から始まったんです。でも、いろんな雑誌に出させてもらいながら、時々PVやCMにも出演させてもらって。そのうちに映像の仕事って楽しいなって思うようになったんです。で、映画にも出てみたいなと思うようになりました」

──中島監督が小松さんにゾッコンになってしまったという『渇き。』のオーディション。受けたきっかけは?
「事務所の勧めではあるんですが、中島監督の映画はもともと好きだったんです。初めて観たのは『告白』だったんですが、今まで見たことのないような映像にすごく衝撃を受けたんです。そのあとに、実は母が『嫌われ松子の一生』が好きだということを知って、私も監督のいろんな作品を拝見しました。一番好きなのは母と同じく『嫌われ松子の一生』。独特の色や雰囲気がすごく好きなんです。いつか私も中島監督に撮ってもらいたいなって思っていました」

──実際に仕事をしてみて、中島監督はどんな人でしたか?
「周りからは、怖い人だって聞いていたんです。撮影が終わってからも"大丈夫だった?"ってすごい聞かれるぐらいで(笑)。でも、緊張させないように話しかけてくれたり、実際にはすごく優しい方でした。ガチャガチャが趣味らしく、リハーサルの時とかに"今日はこんなのが当たったよ"って芸人さんのストラップをくれたりして(笑)。初めて会った時はオーラがすごくて、ホントにすごい人!っていうイメージだったんですが、ちょっと近くなったような気がしました。ギャップもかわいらしいなって思ったり(笑)」

──BeeTV「dビデオ」のCMでも中島監督とご一緒されてますね。
先に決まったのは『渇き。』なんですが、そのあとに「dビデオ」のCMもオーディションで決まって。あ、これも中島監督なんだ!って。撮影自体はCMの方が先でしたが、CMの時もまったく怖くありませんでした。面白いCMにしたかったそうで"そこはもっとおじさんぽく"とか、いろんな注文やアドバイスをいただきました」

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映画『渇き。』より

──今回演じた「加奈子」という役柄は、つかみどころがない、すごく恐ろしい女の子。演技自体もほぼ初めてというなかで難しい役だったと思いますが、役作りはどうしてたんですか?
「加奈子という女の子は、ひとりだけみんなとは違って、上にいなきゃいけない存在。でもこういう人だと決めてしまうと、他の人が見たときにイメージが固まっちゃうし、それでは加奈子の良さが出てこない。すごく考えたけど、あまり考えすぎるのも逆効果。難しかったです。初めは監督の言う通りにやって、そのあとに自分の考えを伝えて意見をもらう。そういう感じで、その場その場で監督と話し合いながら作っていきました」

──悪魔のような女の子、加奈子に共感できる部分ってありましたか?
「両親から見た加奈子は成績優秀でおとなしい、いい子。でも、突然失踪した彼女をお父さんが探していくうちに、お父さんがイメージしていた加奈子とは別の加奈子が見えてくる。友達の前での加奈子は憧れられるような存在。それだけじゃなくて、信じられないような恐ろしい一面も持っていた。ただ、人によって接し方が違うというのは私も一緒かなって思います。仕事の時は敬語、友達と話すときは普通だけど、お父さんやお母さんには反抗的になっちゃったり。でも普通の人はそれを意識せずにやってるんだけど、加奈子の場合は自分でコントロールして上手くやってる。そういうところが怖いなって思います。友達にはなりたくない女の子ですね。何考えてるかわからないし......。ただ遠くでは見ていたい、気になる存在ではあります」

──参考にした映画や俳優さんはいますか?
「いないです。監督からも、のびのびやればいいって言われていたし、私自身も加奈子を演じるうえで何かを見ようと思ったことはなかったです。むしろ、何かにとらわれてはいけないなって思って、まったく見ないようにしました」

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──映画はよく観ますか?
「映画館に行ったり、DVDを借りたり買ったり、よく観てます。好きなのは、感動系。泣きたい!っていう時がたまにあるんですけど、そういう時には泣ける映画を観に行きます。映画館で観るのと家で観るのとは全然違って、私は映画館で映画を観るのがすごく好き。暇があれば行っています」

──最近泣いた映画は?
「『アナと雪の女王』です。最初は恋の話だと思っていたんですが、実は姉妹の話で。いろんな愛があるんだなって、うるっときちゃいました。姉妹愛って素敵だなって。私にはお兄ちゃんが2人いるんですが、3つ上と1つ上で、年がすごく近いんです。小さい頃は喧嘩ばかりしていて、一人っ子がよかったって思うこともありました。でも、私がひとり暮らしを始めてからは、お兄ちゃんが助けてくれたり。やっぱり兄妹ってすごくいいなって、今は思ってます」

──この春に高校も卒業。今後はモデル業と女優業、両方をやっていくのでしょうか?
「撮影に入ってから監督にずっと言われていたことがあるんです。"相手の芝居を見て演技しろ"って。最初はなかなかそれができなくて、自分は女優に向いていないんだなって落ち込むこともあったけど、でも、自分とは別の誰かになりきって演じるってすごく楽しいことだと今は思います。モデルにはモデルの楽しさ、女優には女優の楽しさがあるから、できれば両方やっていきたいんですが、もしどちらか一つだけと言われたら、女優一本でやっていきたいなって、思います」
(写真/柳大輔 文/根本美保子 ヘアメイク/村上綾 スタイリスト/塚田綾子)

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『渇き。』
6月27日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国ロードショー

監督:中島哲也
出演:役所広司、小松菜奈、妻夫木聡ほか
配給:ギャガ
2014/日本映画/118分

公式サイト:http://kawaki.gaga.ne.jp
©2014「渇き。」製作委員会

深町秋生『果てしなき渇き』(第3回「このミステリーがすごい!」大賞受賞)を映画化。容姿端麗、成績優秀な女子高生(小松菜奈)が突然の失踪。元刑事の父(役所広司)がその行方を追うなかで、徐々に娘の別の顔が明らかになっていく......。

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小松菜奈(こまつ・なな)

1996年東京都生まれ。2008年よりモデルとして活動し、雑誌、PV、CMなどに数多く出演。本作で映画デビュー

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